芸大油画 合格体験記
- 窪田一登 千葉県立千城台高校出身
- 東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻 合格
受験本番では
完全に燃焼できたと思います
僕が初めて千葉美に来たのは高2の冬期講習でした。その時は基礎科を受講し、高3からは油画科へ。
現役時は右も左も分からなくて、ただただ上手くなりたいなと思い、絵を描いていました。
受験では先生の勧めもあり(学科ができないのもあり)芸大一本に絞り試験に臨みました。が、あえなく落ち一浪へ。
芸大とはいえ、落ちたのはそれなりくやしくて春期講習の時はやる気満々だったのですが、
「くやしい」という感情を全く長持ちさせられない性格だったので、すぐに鎮火。
この性格にはその後もたびたび苦しめられました。
一学期中はまともに絵を仕上げられずに講評を迎えることが多く、とても危険な状態に陥っていました。
そして、夏期講習。この講習で少しきっかけを掴むことができたと思います。
まだまだ踏み込みがあまいのは明白だったのですが、この時期に一度上り調子になったのは大きかったと思います。
その後、秋冬とパッとしない状態が再び続き、あっという間に入試直前に。
この頃、(冬頃だったかな)先生に言われた事で印象に残っているのが
「全打席ホームランぐらいでいかないと。」というもので、要は自信を持ちなさいという事だったのだと思います。
確かに一年通して一番の課題は自信を持つ事でした。
直前講習では、一次対策の異素材による課題も組み込まれ楽しみながら過ごすことが出来たのですが、油の方ではもたついてしまい、コレという決め手のないまま一次試験を迎えました。
この時、唯一の救いだったのが、素描の調子が良かったという事で、一次は自信を持って臨むことが出来ました。
そして無事一次を突破し、二次試験へ。
ここからの残り数日間は体力的なこともあったのかも知れませんが、とてもゆっくりに感じました。
結局、油では決め手の出ないまま本番まで残すところ最後の一枚となってしまいました。
でもかえってそれぐらいの方が危機感に対して鈍感な自分には良かったのかもしれません。
最後の一枚を描くにあたり、先生との話し合いで教わったことが「自分の頭の中で考えた物なんてちっぽけで、何でもいいから実際のものを観察して得られた情報には敵わない」という事でした。
直前で大事なコトに気がつけたのはとても助かりました。
おかげでフラフラになりながらでも本番では完全に(近く)燃焼できたと思います。
先生方には大変お世話になりました。
対カゼグッズ、良かったです。ありがとうございました。
油絵科講師からのことば 小坂部 尚悟
窪田君との出会いは彼が一浪し始めた春でした。第一印象は、、、正直覚えてない。
うそ。最初は、あまりに落ち着いてるせいで多浪生かと思うほど。声かけても反応が薄いもんだから『きゃ、無視された!恥ずかしい!』と
思った。
何はともあれ、その落ち着きが僕らを安心させてくれたり、時にはマイペースすぎてヒヤヒヤさせられたりしたもんでした。
そんなテンションをなんだかんだ1年間保ちながら、テンパる僕をよそ目にしっかり自分のペースで大学に受かっちゃうんだから大したものっすね!
やるっすね!
最終的にはきちんと作品の方向性を完成させて(かなりギリギリだったけど)風邪をひきながらも戦った君の姿はホントにドラマチックで美しかった。
画面内の質一つにしても相当時間をかけて研究し自分の絵肌にあったものを画面内に納めていく作業など作家としての姿をすでに少し垣間みれた気がしました。
作品そのものに関しては、見ての通りです。
いいっすね。
一浪でなかなかここまで描けるものではないんじゃないでしょうか、なんか、大人だなぁ。
この作品は東京芸術大学の二次試験の再現作品なんですが、
『人人』をテーマに描くといった問題で普通に人物を描いてしまいそうなところを窪田君は、
手前に空間を作り奥にひっそりと人影を見せる事で物語性が生まれ、見る側の想像力をかき立てます。
作者の見せたい事というのが画面の作りによってすごく明確に見えてきます。
見せ方の手法としてはオーソドックスではあるんだけど建築物に見える確かな描写力で簡単には見せず、逆にガッチリとした広がりのある力強い画面に仕上がっています。
というわけで、これから先も、そのマイペースさを崩さず、実は熱いその闘志を燃やして頑張っていってください。
鎮火させんなよ!
とにかく合格オメデトウゴザイマス!(油絵科講師 小坂部 尚悟)
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