カリキュラム概要
美術大学の日本画科では、スケッチ、画面構成、作業工程といった基礎力が身に付いた人材が要求されており、入学試験では、それらが全て身に付いていなげればなりません。
鉛筆デッサン、構成デッサン、構成着彩、静物着彩などが出題され、目の前にあるモチーフを画面の中で再現する構成力、技術力、観察力が試されます。
前期では、静物着彩や石膏デッサンを通してクロッキーやスケッチで画面のイメージ作りを大切にしながら、モチーフの空間、量感、質感といった基礎的な技術表現を重視します。中期では、基本の課題をこなしつつ細密課題や構成課題でモチーフへの観察力を重視した取り組みを増やします。
後期では、試験問題を意識した課題で受験本番に備えます。
千葉美術予備校の日本画科では、上記のような力を身につけた上で、第一志望校の実技試験対策を、各個人に合わせて組み立て、実践していきます。

鉛筆デッサン
日本画科では12時間で1枚のデッサンを制作します。
主に石膏像をかきますが、応用力を養うため、他のモチーフと石膏を組み合わせた課題も行います。
光、質感、かたち、空間性、印象など、制作時間が長いだけに試験で求められるものも多くなってきます。
また私大の日本画入試では、構成デッサンや人物デッサンが多く出題される傾向にあります。
当科では、様々な出題にも柔軟に対応できる表現力を養う指導をしていきます。

静物着彩
着彩課題では、植物、果物、ビン、布などあらゆるモチーフを対象に描くことになります。
1つ1つのモチーフを描写することはもちろんですが、生徒自身の手でものを台上に配置するため、構成力も求められます。
実際の試験時間は11時間とデッサン同様長時間になるため、ただ描くだけでなくそのものがもつ重さ、温度、手ざわりまでも表現する力が必要になります。

特別実習・屋外スケッチ
アトリエの中で制作するだけでなく、時には外に出て自然と接し、感性を養うことも日本画の勉強の一つです。
日本画科では年に数回、野外でスケッチ研究を行います。